阿蘇へ移住 そして阿蘇での暮らしを綴る

第八回

町湯

日の出時刻6時過ぎ、ピーンと張り詰めた冷たい空気の中、昔ながらの懐かしさが残る内牧の街を散策すると静寂の中、なんとも言えない情緒を感じる。千円札でもなじみある夏目漱石が内牧を訪れたその昔、滞在中に執筆をした小説「二百十日」にも内牧の街話が出てくる。そんな、夏目漱石に縁のある内牧温泉街では現在「二百十日祭」として、12月9日迄の百日間、阿蘇市内のホテル、旅館の内10軒のお宿の温泉を期間中二百十円で入る事が出来るイベントが開催されている。漱石以外にも多くの文学、詩人、著名人が昔から多く内牧を訪れている。どうやら、昔からこの街には人を引き付ける魅力がある様だ。

そんな魅力、いったい何があるのだろう?その一つに100年以上の歴史を持つ豊富で風情ある温泉が挙げられる。約25軒ある各旅館の源泉が全て異なる事でも贅沢な話ではあるが、宿以外にも“町湯”と呼ばれる日帰り入浴施設が内牧の温泉街に9軒存在する。

その9軒、全て源泉が異なる天然温泉。この町湯、目的に応じて使い分ける事が出来る事が特徴。一見して温泉とは思えない外観、戸を開けるとそこは昭和初期にタイムスリップしたかの様な懐かしい風情漂う「田町温泉」「大阿蘇温泉」「七福温泉」、この3軒の入湯料はなんと大人100円。町湯に入る際に気をつけたい事は、基本的に湯船と脱衣所以外はないと思う事。石鹸、タオルなど必要な物は各自持って訪れ、入浴料金は入口料金箱に自分で入れるセルフサービス、そのため小銭はお忘れなく。毎日、朝風呂、仕事帰りに温泉と地元の裸の付き合い社交場であるこれらの町湯、温泉を大切に使うルールがある、それを肌で感じながら入るのも心得たい。

露天、家族風呂など設備充実した温泉でゆっくりくつろぎたい時は、「阿蘇の湯」「入船」「宝湯」。又、「新穂湯」「薬師温泉」「おふろやさん」は地元御用達の穴場的温泉。温泉に入らずとも、秋風に吹かれながら各町湯を探して答えを見つけるクイズラリーが開催されている。阿蘇観光協会に行くと町湯(街散策)マップが用意され、クイズの問題が記載されている。全9軒の町湯の答えを書いて、観光協会へ持って行くともれなく認定証。更にその場のクジ引きで内牧の温泉グッズがもらえる。秋風に吹かれながら、内牧の温泉と町の魅力に触れてみてはいかがだろう?

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